2018年6月18日月曜日

HD PENTAX-D FA★ 70-200mmF2.8ED DC AW レビュー ペンタックスの最高峰レンズ

とあるご縁により、2か月間もHD PENTAX-D FA★ 70-200mmF2.8ED DC AWを貸与して頂ける機会がありました。この2か月間、ほとんどこのレンズだけを集中的に使った撮影を行ったので、それだけに随分と癖や付き合い方が分かったと思います。
最終的に感じた結論として、このレンズはペンタックス最高峰とも言える素晴らしいものなので、K-1を買ってさらにお金に余裕があれば必ず揃えるべし、です。

1)遠景の引き寄せ効果
このような望遠レンズでは、遠くの景色を引き寄せることでドラマチックな描写を得ることができます。特に、このレンズのクリアな描写で引き寄せ効果を使った写真は迫力があり、心を打たれます。



2)圧縮効果
望遠レンズを買った人の多くは上述の引き寄せ効果ばかりを使って撮影をしていますが、このレンズを買ったら是非とも圧縮効果を使った撮影に挑戦してもらいたいところです。
F値を絞ることで、被写体と、遠景と近景とがフラットで密集した写真にすることができます。
実をいうと一枚目の島を写した写真が圧縮効果の典型的写真とも言えます。

また、開放にして圧縮効果を出すことで、被写体が浮き上がるような遠近感を出すこともできます。
このレンズの素晴らしい特徴として、ボケは美しく、ピントの合っているところは絞り開放でもすこぶるクリアであるというところが白眉です。また、ピントがとてつもなく正確に素早く合焦します。


柔らかな描写にしたり、クリアな描写にしたりと、性能のポテンシャルがあまりにも高いために圧縮効果の味の出し方も自由自在にできます。



3)とにかく佇まいに惚れる
格好良いですよね、このレンズとK-1。もうこれをGITZOに取り付けて毎晩鑑賞して身もだえするほどです。
レンズは丁寧にコーティングされてた高価なものが使われており、そんな多量のレンズが密に配置されているので、その美しさはほれぼれします。下の写真の照明にしたLEDの映り込みの複雑さを見てもらえれば、これがどれほどのレンズか分かってもらえると思います。

この迫力のあるレンズを持ち歩くと、混んだ観光地でも道を開けてもらえます。ポートレートを撮っていると、「どんな有名なモデルを撮影しているのだ?」という目でモデルの人がジロジロ見られます。
このカメラとレンズ、大好きです~。
ちなみにこのレンズ、よりきびきびと撮影できるようにフォーカスリミッタースイッチが付いているのですが(詳しくはぐぐってください)、結局使いませんでした。上の写真に見られるスイッチのようなものです。あまりにも素早く正確なフォーカスをしてくれるため、その必要性を感じなかったからです。

ところで、このレンズの三脚座って、持ち運びの際の持ち手としてとても使いやすいです。これを付けていれば、移動の際にストラップは肩から下げて、手はこの三脚座を支えるというスタイルになりとても安定しますね。


4)ポートレート大魔王レンズ
これまでポートレートに使うには、常々神レンズと書き込みをしていたsmc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limitedが圧倒的に素晴らしいと思っていました。
しかし、このレンズはそれと同等の描写力に加え、圧縮効果を利用した迫力あるポートレートにすることができます。ポートレート大魔王レンズの称号を与えます。僕の自慢の神レンズが蹴散らされた思いで悔しいです。価格が3倍近くするので、しょうがないことではありますが。
このレンズのポートレートを手持ちでしていると、段々疲れて手が震えてくることは難点です・・・・



ポートレートといえば、先日帰省をしたら父が思いのほか老いていて参った。あと、どれだけこうして写真を撮ってやれるのやら。

ペンタックスの外付けオートフラッシュを使うことで、くっきりとしたポートレートにできます。内蔵フラッシュのないK-1を買ったら、外付けオートフラッシュは必需品です。買ったら、買って良かったと必ず思うほど素晴らしい結果を約束してくれます。





5)スナップ撮影
こんな巨大なレンズでスナップ撮影なんてするかよ!って思っていましたが、思いのほか楽しいし、苦になりません。慣れとは恐ろしいものだ。
スナップ撮影をこれほどの望遠レンズでしている人なんて少ないからか、ちょっとあまり見ることのないようなスナップ写真になっているように思います。これらも、写真随所に圧縮効果満載になっているからでしょう。



6)室内撮影
最短撮影距離が1.2mなので、広くない部屋ではなかなかきつい撮影になります。でも、フォーカスはしっかり合わせたいところに合うためか、気持ち良く撮影はできます。


7)建物撮影
絞りを絞ると、なんとも迫力のある存在感の大きな写りにできますね。


8)このレンズの癖
特に短所とは感じていないですが、望遠端(200㎜)にして絞り開放で撮ると、前ボケの画面端部でグルグルボケに近いような同心円状に流れる写りになることに気づきました。いや、わずかですけどね。下の写真の一番手前にあるバラの葉辺りが分かりやすいかと。

下の写真も、無風なのに手前の葉が動いてぶれているように見えるボケです。
僕は個人的に、このレンズの味として好きな描写です。上の二つの写真において、図らずも動きが出ているようになっているのでね。

9)短所
どうせ僕のことだから、大きくて重い、というのを挙げると思ったでしょ?
挙げません。
というか、これを買うならばそれって込みのスペックですよね?
それ以外に短所、あるかなあ・・・・ないかも。
しかし、重いレンズだった・・・・
(って、やっぱ言っとるやんw)

(総評)
大三元レンズの中での圧倒的スターレンズ。
買える人は間違いなく買うべきレンズである。あらゆる場面で意外と使いやすいレンズであることに驚く。もちろん、撮れる写真はいちいち感動的。
特に、ある程度想像はしていたけど、予想の斜め上の超絶ポートレートレンズ。大丈夫、このレンズの重さには慣れます。

個人的には、これ以上ないポートレートレンズをお探しの方に絶賛お勧め中です。




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