横浜の港の見える丘公園がバラ満開の季節になると、これはもう圧巻である。
バラの無い空間がない、と言っても過言ではないほどの咲き乱れようで、女性たちは目を❤にして駆け出すこと請け合いだ。このおっさんも同様だったわけで。
今回のレンズはsmc PENTAX-D FA Macro 100mm F2.8 WR。
ペンタックスの誇る素晴らしいマクロレンズだ。この価格、このコンパクトさ、この軽さでこの性能!というね。
花を撮るにはこのレンズを置いて他にはないだろう。他のどんな高級なレンズを使って、あれこれ工夫しても、このレンズ以上に美しく花を撮ることはできない。
端的に分かりやすいのが以下の撮例だ。しべと水滴にピントを合わせることができれば、いわゆる花マクロ写真の出来上がり。
が、実は、話はそれほど簡単ではなく、マクロレンズを使ってマクロレンズ的写真を撮ろうとするとほとんどの写真が失敗写真となるという、泣くに泣けない人も多く見て来た。
何故だろう。
それは、マクロレンズというのは絞り次第でとんでもなく焦点深度が浅くなることが一つの原因だ。
例えばこのsmc PENTAX-D FA Macro 100mm F2.8 WRというレンズ、絞りを2.8まで設定できるのだが、そんな設定にすると花びら1枚にしかピントが合わないという悲惨な写真となる。家に帰って大画面で見て、ほとんどの写真が失敗だった、と嘆いている悲しい人を多数目撃してきた。
例えば下の写真、絞りはF9である。このレンズはここまで絞って、やっと写真らしくなるものなのであった。
下の写真は少し引いて撮っており、花の密集感を出してそれなりのボケ感もある写真になっているが、このボケ感の多い写真ですら絞りもF16だ。
絞り開放で撮ると、こりゃダメだ、となってしまうのも分かろうかと思う。
引いた写真でそうなので、このようにアップで撮るのはかなり難しいのであった。
比較的簡単なのは下のように少し引いてあまり奥行きの無い写真。
ただし、このような写真ならばわざわざマクロレンズでなくとも良い、とも言えるのだが。
マクロレンズ撮影は、とにかくピントが重要。というか、それがダメなら全てダメ、という厳しい世界だ。
マクロレンズを買う人は、それを覚悟して、この荒行の道へ入って来てほしい。
マクロレンズ撮影での楽しみの一つは、花の中の虫を撮ること。これぞ醍醐味と実感する瞬間だ。
しかし、これがまた虫が動き回るのだ。動き回るんじゃないよ、と言いたいところだが通じるわけもなく、ここはもう自分の撮影テクニックを上げるしかないところだ。
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