今回の高松への讃岐うどんの旅は4食で撃沈し、あとは屋島観光ということになった。
屋島は高松の横にそびえる、頂上部分がテーブル状に平らになっている特徴的な山だ。ここからの眺めは実に最高である。
まずは高松市街方面。
晴れた!晴れ男力をここでも発揮でき、娘からも「さすが!!」とお褒めの言葉を頂いた。
海側に目を移すと、鬼ヶ島で有名な女木島、そしてその向こうが男木島である。桃太郎は岡山からこんなところまで鬼退治に来てたんですねえ(って、鬼の正体は海賊のようだけど)。
この展望台でのひとつの楽しみはかわらけ投げ。素焼きのお猪口を円盤のようにして飛ばせるのだ。風にうまく乗せると、信じられない程飛んでいく。最高。
四国八十八か所のうちの八十四番 八島寺。気持ちの良い空間である。
さて、屋島と言えば歴史好きにも名高い源平の屋島の合戦を思い浮かべる方も多いことだろう。一の谷で敗れた平家が逃れてきて、新たに御所を築いたところに源義経が奇襲してきたのだ。その古戦場は屋島の東側のこの辺りの狭隘地。
奇襲を受けて船に逃れた平家が、陸にいる源氏軍に向かって船の上にくくりつけた扇を誰か射てみよ、と挑発した。挑戦者がいない、もしくは的を外したら全軍で大笑いしてあざけってやろうという魂胆だ。
弓の名手那須与一は、源氏を代表してそれに挑戦する。的を外したら、責任を取って自害する覚悟を持って。そして、近くの岩に祈念する。どうか的を射抜かせていただきたい、と。
その当時、この辺りは海浜で、下の写真は砂浜、そして平家の船は左奥のあの辺りで扇子を掲げていたようだ。
那須与一は右下に見える岩へと馬の前足を載せ、波の上で揺れる扇子目掛けて祈りと共に矢を放つ。そして、見事命中した矢は扇子を根元から折り、はらりはらりと風に揺れて海に落ちたとのこと。
これには源氏も平家も全軍で拍手喝采。
源平入り乱れての大混戦のさなか、義経は弓を落として海に流してしまう。弓など放っておけば良いのに、平家軍の方へ流されていく弓を必死で取りに行くのだった。平家は源氏の大将が海の中へ馬を乗り入れてこちらに向かって丸腰でやってくるので、寄ってたかって熊手で生け捕ろうと試みるのだが、一瞬義経が弓を拾うのが早く自軍へ引き上げてしまった。
部下たちは、
「あなたは御大将、何故弓など放っておかれず取りに行ってしまわれたのか?!」
と面詰したのだが、義経曰く、
「私の弓は、私の力が弱いため、女性が用いる弱弓なのじゃ。それを平家に拾われて嘲笑されたくなかった。」
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