2018年10月4日木曜日

スイス旅行記(12章) 夢にまで見たアイガー北壁が目の前のホテルへ


 この日はシャモニー(地図左下)から首都ベルン(地図左上)を抜けてグリンデルワルト(地図真ん中)まで250km 4時間のバス移動です。長距離で結構きついかと思いきや、こういう風景をずっと抜けていくので非常に気持ち良かった。
さて、ここで残念なお知らせ。添乗員さんから、
「明日のグリンデルワルトの天気は・・・雷雨とのことです」
そんなの信じない。僕は、自分の晴れ男を信じてるぞ。

そして夕刻、ついに着いたよ、グリンデルワルトのサンスターホテル。
このロビーを抜けると・・・・・

ご対面。やっと夢にまで見たアイガー北壁が目の前。アイガーの標高は3970mです。アイガー北壁とは、ほぼ垂直の壁が1800mもあり、多くの登山者を魅了しそしてその命を飲みこんできた場所です。逆に、だからこそここが人を惹きつける魅力を証明しているとも言えます。新田次郎の「アイガー北壁」を読んでからずっとこの山に魅了されてきた夢が叶った。
ともあれ、今回も素晴らしい眺めのホテルだ。

 僕らの部屋はアイガーとは逆側だったので、ヴェッターホルンが見えます。この山、お天気山と呼ばれており、かなりの確率でこの山に雲がかかるとアイガーの天気が悪くなるとのこと。さっきまで雲に覆われていたけど今は雲がなくなってる。さて、明日はどうなることやら。
と、思っていたら、添乗員さんが伝えた通り、夜からものすごい雷雨になった(何故か雷雨を撮り忘れてた、というか、撮れるような生易しいもんじゃなかった)。これはもうあかん・・・・と、ふて寝。



例のごとく、夜明け前に目が覚めてしまい(歳を取ると早起きになるのよ)、外はどうなっているか・・・・アイガーの神よ・・・・
うわ、雨がやんでる、どころか晴れてる!!! ハレルヤ!

願いを叶えてくれたアイガーの神を写すために、早速服を着て、三脚をひっつかんでホテル裏庭に急ぎ、アイガー北壁を写すことにしました。下の写真は真っ暗に近い状況でHD PENTAX-D FA 15-30mm F2.8 ED SDM WRにて撮ってます。今データを見ると、ISO1600、10秒露光でした。なかなかの迫力になりましたね。こういう写真こそがこのレンズの真骨頂です。
 夜が明けてきました。どうやら、間違いなく晴れそうです。

今回のツアーの皆さんは団体行動において基本的に全く遅刻無し。素晴らしい人たちでした。朝定刻にホテルを出発し、徒歩10分ほどのグリンデルワルド駅へ。そして、来ました、ユングフラウ鉄道です。実はこの列車、スイッチバックするので予想とは逆の右側が良い席でした(泣)。

どんどんアイガー北壁が近づいてきます。これからもっと近づいて嫌というほどこの山を撮れるはずなのですが、いつ雲に隠れてしまうかもしれないという恐怖心からとにかく今のうちにシャッターを切るという心理が働きます。しかし、それはそれで朝日の中のアイガーというのを撮れました。


スイッチバック後(泣)、僕の座席からはハイジとおんじの住んでいたような景色が広がります。こんな景色、ここだけの観光用だと思うでしょ?スイス全土がこんな感じなんですよ。信じられないでしょうね、うひひ。

列車の左側にはまさに1800mの絶壁を見ることができます。時々窓を譲っていただきながら撮っています。アイガー北壁の魅力は、この記事が分かりやすいと思います。登りたくなってきますよね?


この壁登攀の世界記録を持つウエリ・シュテックの動画を見ると、あまりにも素晴らしすぎて身震いします。是非ご覧あれ。


更にユングフラウ鉄道は標高を上げ、そしてカーブを曲がると、ついに白いドレスをまとった婦人、ユングフラウが見えてきました。少し雲が・・・
これから全身を見せてくれるのでしょうか。


また、その左隣には修道士メンヒが。こちらも必ず全身を見てやる、と念を送ります。

このユングフラウ鉄道、あまりに常軌を逸していると思えるのが、地図のクライネシャイディックからユングフラウヨッホ駅(3454m)までアイガーの堅い岩盤を延々と貫いたトンネルを掘って登り詰めること。
実際にその偉業を目の当たりにすると、「よーやるわ・・」と唖然としますね。青函トンネル、瀬戸大橋、黒部ダムを見た時の唖然感と同じです。
その途中の駅アイスメーア。昔かこの穴から掘った岩盤を捨てていたそうですが、今は窓をはめて外のアイガーや氷河を楽しめるようになっています。  
5分ほど停車。

さて、あなたがイモトのようにアイガー登頂を目指す場合は、通常ミッテルレギ小屋を目指します。その際、この窓の下の扉から外へ出て、クレバスだらけの下の氷河を横切って写真左側に見えるアイガーの岩壁へ取りつきます。上は雲がかかってますが、あれをよじ登ってミッテルレギ小屋までまずは行ってください。ミッテルレギ小屋については、後日触れます。

アイガー北壁方面は残念ながら雲がかかっていた。雲で残念だったのは、旅行を通じてこれぐらいだったかなあ。

素晴らしきフィッシャー氷河。みんなここで感動していましたが、展望台からはもっとすごい景色が広がることになります。

今回の僕のスイス旅行記全体を読んでみたい方はこちらへどうぞ



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